品質
仕入れ
黒味が強く、軽い歯ざわりなのに、コク深く、香り高い海苔は当社の顔になっております。
この海苔を求めて、毎年1月、冷凍網1回目の初摘み海苔に焦点をしぼり、仕入をしております。
その後、先代工場長が守半ブランドに合う逸品と太鼓判を押したのが、佐賀有明の当たり浜でできた海苔でした。
昭和三十年代までは大森沖で採れる良質の海苔を使 用し、高度経済成長期とともに大森での海苔養殖が終了した後は、全国の生産地から仕入れをしてまいりました。
明治三十四年創業時から、やきのり専門店のこだわりをもって、お客様にご提供してまいりました。
こだわり
こだわり
海苔は2期作(10月〜12月/1月〜4月)で行われます。
10月頃、海苔の胞子を網に種付けし少し芽が伸びた段階で、海に張った網を半分引き揚げ冷凍庫で保存します。これが2期目に使う冷凍網になります。冷凍網は、もう少し寒くなる年末ごろに、冷凍庫から取り出して海に張り出します。
1期目の10月に張った網でできる海苔が「秋芽」といい、一般的には秋芽にとれた1回目の海苔だけが「新海苔」と呼ばれているものです。海の中で芽がある程度の長さに成長したら、根本を残して切り、生海苔に加工していきます。およそ11月から12月にかけて、3回ほどこの網で海苔を採ります。新海苔と呼ばれるものは、早ければお歳暮の時期から店頭で販売されます。その後、寒くなり海水温が下がる年末頃から、冷凍庫で保存していた冷凍網を海に張り出します。
海苔は海中の水温が23度以下でなければ、成長しづらく、病気の原因にもなり、良質な海苔が採れなくなります。寒い時期に張る網は、海中温度も安定し少しずつ下がっていくので、海苔の成長に適していて味ものります。ここに当社は着目して仕入れています。この冷凍網で4月頃まで海苔を採っていきますが、およそ10回近く採ることができます。秋芽網、冷凍網の初回に採れる初摘み海苔はやわらかく、くちどけが良いことで重宝されます。
当店では寒い時期の冷凍網の初回に採れる初摘み海苔にこだわり、仕入れ、加工販売しています。
加工方法
加工方法
仕入れた海苔は、水分を含んだ状態で入荷されます。これを乾燥させて長期保存を可能にし、焼ける状態にするのが「火入れ作業」と言われるものです。当店では毎年1月に仕入れをし、地下工場で火入れ作業をしていきます。
火入れ作業の準備として「伸ばし作業」というものがあります。これは、軽く二つ折りになっている海苔1把(板のり100枚)を広げて50枚ずつに分け、表面同士を背中合わせにして火入れ紙で海苔を巻きます。こうしてから焙炉という乾燥機に並べていきます。現在の主流は、乾燥機に内蔵されたファンで熱風を対流させて行う電子焙炉(ほいろ)で短時間に仕上げますが、当店では昔ながらの方法である、棚が5段ある電熱焙炉(ほいろ)を使用しています。上段から海苔を並べ入れていき、半日ごとに海苔の状態を確認しながら1段ずつ下ろし、2日半かけて海苔を乾燥させます。海苔に極度な負担をかけず、海苔本来の風味を損なうことなく保てるよう、徐々に乾燥させていきます。
この火入れ作業をする前に一度、海苔の仕分けをします。海苔は等級に分けられて入札場に並びます。同じ等級の海苔でも自然物なので、生産浜、生産者、採れた日によっても海苔は変わります。
海苔を見て仕分けし、等級にとらわれることなく、それぞれの販売商品の特徴に合わせ、目ぼしをつけて振り分けていきます。次に、火入れ作業後に再度確認し、最終段階の焼き上げる時点で、試し焼きをして確認・調整をしていきます。
おもてなし
おもてなし
やきのり専門の商品を扱う会社・店舗として、従業員教育にも力を入れています。やきのり専門店として、自社の扱う海苔を熟知し、お客様が求めている商品を提案できるように、研修や教育を行います。
しかしながら海苔も生き物です。仕入れる海苔は、毎年、顔と味が違ってきます。毎年、仕入れた海苔については、工場長が直々に説明を行い、従業員全員で試食をしながら勉強会をしています。
また、接客スキルを磨くために、資格取得も推進しています。現在、当店では販売士2級・接客接遇サービス検定2級取得の従業員が1名おります。経済産業省創設おもてなし規格認証「紺認証☆☆」を取得したこともあり、おもてなしスキルスタンダード資格を持つ従業員も2名おります。
当店は、お客様に安心してご利用いただけるサービスを提供しています。